手に汗にぎる迫力ある競輪

競輪は自転車競技法に基づき、指定された自治体が自転車競走を開催する、公営競技の一つです。北海道から沖縄まで全国に43場があり、基本的には日中に開かれていますが、気候の良いシーズンにはナイター競輪を開催しているところもあります。日中は会社や私的な用事などで忙しく足を運べない人からも好評ですし、昼間とは違った幻想的な雰囲気が楽しめるとして、ナイターを心待ちにしている人も多いです。通常は9名で走る選手の中から、誰が一番最初にゴールするかを予想して勝者投票券を購入します。その収益は選手の賞金などの必要経費を除いた他は、全て社会福祉や体育事業などの、公共事業のために役立てています。競輪の魅力は、ギャンブルとしてのエキサイティングな要素だけでなく、人と人がぶつかり合うエネルギーやゴール手前の迫力のある攻防戦が、見る側にもダイレクトに伝わってくるところにもあります。選手の鍛え上げられた肉体も美しいですし、レースの駆け引きが勝敗を分けますから、肉体と頭脳の両方が求められる競技です。実際のレース展開は、号砲と共に各選手がスタートしますが、最初はライバルの動きを見ながら、比較的ゆっくり走り出しています。風の抵抗をなるべく避けるために、あえて先頭にならない工夫をしたり、ベストなポジションに付けるように、またレース終盤は優位な位置を確保できるように、走りながら構成を練っています。レース終盤ともなりますと、スピードは時速70km以上にもなると言われています。レーサー用の自転車は、一般的な自転車が18kg前後なのに対して、7~8kgと軽量化を図っています。ブレーキや変速機など不要なものは全て排除し、スピードを極限まで追求できる構造にしています。選手になりたい人は国家試験に合格しなければなりません。この資格試験は誰でもチャレンジすることが可能ですが、独学で合格するのは難しいと言われています。このため静岡にある日本競輪学校で、一年間学習することが前提条件になっています。受験資格は日本国内に居住する満17才以上の人が、技能試験か適性試験のどちらかを受けることです。技能試験は自転車競技経験者が対象で、適正試験はその他のスポーツ経験者を対象にして行われます。難関を突破できたら晴れて合格となり、日本競輪学校への入学を認められますが、公営競技の選手は命懸けの職業ですから、教官の指導も学科や実技だけでなく、日常生活においても非常に厳しいと言われています。そして厳しい指導に耐えられた人だけが、卒業前の選手資格検定を受験でき、合格すればようやく競輪選手になれるのです。